大人的恋愛事情
 
頭上で手首に絡まるブラウス。



ズリ上がる下着から零れたように見える胸。



スカートが捲られ、取りはらわれた下着。



そんな場所に落とされる意思を持つ圭のキス。



「圭……」



自分が発するその声は今や、抵抗のためなどではなくねだるように聞こえ……。



私が落ちた事を知った圭が顔を上る。



柔らかい圭の髪が乱れる私を見おろすことにより、微かに揺れていて。



優しいはずの顔は、不機嫌に見えるのに、それすら今はどうでもいい。



不機嫌の理由も、今のよくわらない状況も、すべてがなんだっていい。



とにかく早く……もう待てない……。
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