大人的恋愛事情
なんなのよっ!
泣きそうってなに?
そんな場合じゃないからっ!
そもそもどうしてこんなことになったのか、本当によくわからない。
つい何週間か前までは、私は彼氏もいない、そろそろ将来を考えて相手を探さなければと漠然と考えていた女だったのに。
それがどうして急に、超最短距離になってるわけ?
しかもこの歳で、誰かを新しく好きだと思っていたりもして……。
「まあでも、そのおかげで憧れのお昼のお勧めを食べられるわけですし」
ここにきても、呑気にそんなことを言う美貴ちゃんに、呆れながらも少し救われた気がした。
六千円分のお昼は、気分が重いせいか全部は食べきれなかった。