大人的恋愛事情
憂鬱
「どうだった? 奢ってもらったの?」
「まあね。美味しかったよ?」
「そりゃあ、美味しいに決まってるわよ。信じられないことするよね」
「ホント、繭さんって絶対Sですよね。昼のランチに二千円とかあり得ませんよ」
昼から総務に戻ると待ち構えていた二人に捕まりそんなことを言われる。
どうして私がS女扱いまで受けなくちゃならないのか、サッパリわからない。
うんざりした気分のまま、自分のデスクに座り昼からの仕事をしながら考える。
どうするべきか……。
そもそも、ずっと好きだったってどういうこと?
入社してどれだけ経つと思ってるの?
そんな素振り一度も見たことないけど?