ありときりぎりす
それから
秋になりました。
食物はたわわに実り、草木は鮮やかな黄や赤に染まります。
きりぎりすはスズムシやこおろぎ達と、高らかに歌い
秋の実りを味わい
涼しく心地よい風を体に浴びて
満月を眺め
枯れ草が足の下ではじける感触を楽しんでいました。
しかしありはその間にも汗だくになってせっせと働きます。
歌を口ずさむ暇もありません。
食べ物は口に入れずに巣へ運びます。
秋風は冷たく、向かい風に逆らうのは大変です。
月の光も、夜の灯りでしかありません。
枯れてクタクタになった草は、足場を悪くします。
きりぎりすはそれを見て
「なんであんな事してられるのかな?」
と、不思議で仕方ありませんでした。
食物はたわわに実り、草木は鮮やかな黄や赤に染まります。
きりぎりすはスズムシやこおろぎ達と、高らかに歌い
秋の実りを味わい
涼しく心地よい風を体に浴びて
満月を眺め
枯れ草が足の下ではじける感触を楽しんでいました。
しかしありはその間にも汗だくになってせっせと働きます。
歌を口ずさむ暇もありません。
食べ物は口に入れずに巣へ運びます。
秋風は冷たく、向かい風に逆らうのは大変です。
月の光も、夜の灯りでしかありません。
枯れてクタクタになった草は、足場を悪くします。
きりぎりすはそれを見て
「なんであんな事してられるのかな?」
と、不思議で仕方ありませんでした。