恋ってよんでもいいですか?
「ホント、ご迷惑でしたよね。


私、あんまり覚えてなくて。


でも記憶なくしたのってはじめてで、


あの、私、何かしましたか?」


頭を下げたまま恥ずかしさを堪えて恐る恐る尋ねた。


隼人くんは「ははっ」と笑った後


「大丈夫だよ」


と言って、濡れた髪の毛をガシガシ拭いた。


ゆっくりと顔を上げると、


隼人くんは澄んだ瞳で真っ直ぐに私を見つめていた。


一夜明けて、昨日の私の目はどうかしていたのかと思う程、目の前にいる隼人くんはカッコよかった。
ドクンと大きく心臓がはねて、息をのんだ。
途端、顔に熱が集まりだしたのを感じて、俯かずにはいられない。



お酒の威力はすごい、と改めて思う。
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