恋ってよんでもいいですか?
「こらーユウト!」


懐かしい声に思わず唇を噛む。


大好きだった人の声は変わらない。


長くて日に焼けた手がその男の子に伸びて


その手はヒョイと飛び出してきた男の子を捕まえた。




春樹くん。




顔を見なくてもわかった。


その声とその手でわかった。


春樹くんに会いに来たんだから春樹くんが居るのは当たり前


だけど、違う。


私はその声を聞いただけでその手を見ただけで、春樹くんを感じた。


胸にこみあげる熱いもの。


いくら時間が経っていても





忘れられない人、っているんだ。
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