恋ってよんでもいいですか?
「いいよ…大歓迎。でも急に何で?」


少し俯いた隼人くんが大きなため息をつき


「春樹に妬いたわ、俺。


春樹がわこちゃんのこと当たり前のように“わこ”って呼ぶの聞いてイライラしてた」


と言って、顔を空に向けて右手で顔を覆った。


隼人くん。


私は繋いだ隼人くんの手をグイッと引っ張った。


それでも全然こっちを向いてくれない隼人くん


何回も何回もグイグイ手を引っ張りながら


私達はそのままちょうど波打ち際まで来てしまった。


「ね?隼人くん?“俺のわこ”って呼んでみて」


私のそんなお願いに


パッと私の方に向いた隼人くんの顔はとても赤かった。


きっと夕日に染まったせいだろう。


そういうことにしておこう。


ね?隼人くん?

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