恋ってよんでもいいですか?
「すぐ下のクリニックで見てもらったから。熱射病まではなってないし…安静にしてたらすぐ回復するって」


ああ、隼人くんのマンションの下は内科のクリニックが入ってたっけ・・・・


あ、保険証・・・・


診療代・・・・


私の頭の中はそんな現実的なことばかりを考えてた。


「あの、保険証と診療代、財布に入ってるから」


隼人くんはフッと笑って優しい顔をした。


「ん。大丈夫。財布ん中、一応探した。勝手にあけてゴメン」


ゴメン…だなんて。


迷惑かけたのは私なのに。


きっと隼人くんが聞きたいことはそんなことじゃないのに。


何で、聞かないの?


さくらさんは?


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