恋ってよんでもいいですか?
どのくらい眠ったのか、目覚めるとすっかり暗くなっていて、隼人くんの≪夕飯、買い出し行ってくるから≫という書き置きが枕元においてあった。


リビングに行くと、さくらさんの持っていたバッグがソファーの上に置いてあった。


その横には大きなピンク色のスーツケースも。


さくらさんとの思いがけない対面が夢だったかのように思えたのに、


さくらさんのそれらの荷物がそれを打ち消した。


私のバッグは玄関の靴箱の上に置かれていた。


隼人くんが置いたんだと思う。


意図はないんだと思う。



でも存在感が違った。


それが私とさくらさんの違いを象徴してるかのようで



本命と遊び


肉親と他人



あの時の気持ちとリンクした。

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