10年目の告白
それから数日後、俺は決心してあの店に行くことにした。彼女が働いていたヘルス・・・
彼女は離婚して生活するためにヘルスで働いてたって言っていた。
店の名前も場所も確認済み。
これが最後のチャンスかも知れない。あそこなら二人きりで話ができる。誰にも邪魔されない。ただ俺を覚えていたらNG出されるかも知れない。あそこはモニターで待合室を見てるって行ってたからな。2年前に2回現れた変な奴の顔を覚えてるかはわからないけど、念のために髪型を変えメガネをかけてその店へ突入した。
「めぐみさんでお願いします」
「初めてのご来店ですよね?なぜめぐみさんを?」
「あっ友達がお薦めだって言うんで」
「そうですか。少々お待ちください」
今モニターチェックしてるのか?頼む。会わせてくれ。
「ご案内です」
よし、第一関門突破。後は部屋に入ったとたんのNGだけだ。
「こんにちは。はじめましてですよね?」
覚えてない様子だ。よかった。今日は冷静に。慌てるな。
「こんにちは。はじめましてじゃないんだけど覚えてないかな?」俺はメガネを外した。
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