マイティガード
唯一驚かなかったのは傍らのパーシバルだ。
それどころか、敬愛してやまないアネリの凛々しい姿に感激すら覚えている様子。
アネリは続ける。
「見ての通り、聞いての通りよ。今回の暗殺者の狙いはあたしだけじゃない。
あなた達の中から犠牲者が出るかもしれないの。
いいこと?
あなた達はこれから、生まれて初めて“命を狙われる立場”になるのよ。」
今までずっと傍観して安全な立場にいたのだ。
常に命を狙われる人間の気持ちなんて、少しも考えず。
…だが、これは決して使用人達を絶望させるために言っているのではない。