マイティガード
ワン・エモーション


+ + +


三日目の朝。


アネリは珍しく、午前9時という遅めの起床をした。

ここ二、三日の心労のせいもあるが、理由はもうひとつあった。


いつもなら7時を過ぎた時点で起こしてくれるパーシバルが、今日はぐったりと椅子にもたれていたのだ。



「…ねえパーシバル、どうかしたの…?」


目覚めた直後にそんな姿を見てしまい、アネリは戸惑い気味に声をかける。


パーシバルはぐったりしたまま、


「…おはようございます。
時間通りにお声をかけず、申し訳ございません…。」


やはり気迫のない声で、すまなそうに謝るのだった。


顔色は変わらない。
だが体に力が入らないようだ。


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