マイティガード
今日は三日目。予告殺人は今日を含めてまだ三日も続く。
いつ狙われてもおかしくない状況であり、油断は許されない段階だ。
…だが、
「パーシバル、今日はお仕事休んで。」
「……え?」
アネリの更にキッパリとした声が、パーシバルの脳に響いた。
“仕事を休め”。
今までそんなことを言われた試しがなかった。
良い意味か悪い意味かの判別がつかず、黙って目の前のお嬢様を見つめる。
「ほら、そんなにフラフラじゃ、いざという時きちんと護れないでしょ。
本当は嫌でも、オドワイヤーに診てもらって、ゆっくり療養して。
あたしだって、そんな姿のパーシバル見るの嫌だわ。」
語尾に続くにしたがって顔をムッとさせていくアネリだったが、パーシバルのことを深く心配しているのはよく感じ取れる。
パーシバルは涙を堪えるように拳をフルフルと震わせた。