マイティガード


言葉に一番最初に反応したのはアネリだった。



本をその場に置き、扉を開け放って廊下に飛び出す。

トレイシー警部とマドック刑事は、同時にアネリの後ろ姿に目を向けて、叫んだ。


「待て!!」



が、アネリは止まらなかった。

医務室目指して走り出す。


「パーシバル…っ!」



オドワイヤーが撃たれた。
それは確かに信じたくない恐ろしい出来事だ。

だがそれ以上に、パーシバルが心配だった。


今すぐ会いに行かなければ。
アネリの頭の中を、その考えが支配する。



「パーシバル!」



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