マイティガード


―――…それが余計信用できないんだけど。


アネリはそう思ったが、口には出さなかった。ちょっとした進歩だ。



朝からアネリに付きっきりで世話をするバネッサに苛立つのは、何もアネリだけではない。


「……………。」


せっかくアネリの後ろに控えているのに何もさせてもらえないパーシバルは、かなりフラストレーションを溜めていた。

ピリピリとしたオーラを体から発し、鋭い視線はバネッサを射殺さんばかりだ。


前方にはバネッサ。
後方には殺気立つパーシバル。


その間に挟まれたアネリが一番ストレスを感じていた。


―――どっちか早く引き下がってくれないかしら…。



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