マイティガード


会話が生まれた。


アネリの知らないことをたくさん話してくれるパーシバルと、楽しそうに話の先を促すアネリ。

そこは二人だけの空間だった。



マドック刑事は不思議な気持ちで二人を見つめる。
言葉を挟むこともできず、ただじっと…。


そしてそれはバネッサも同じだった。二人のやり取りを黙って見つめている。

彼女の顔は無表情なのに、どこか…羨ましげに見えた。




「…ふうん、知らなかった。
パーシバルは物知りね。」


「これは勿体ないお言葉を…。
ですがお嬢様のお役に立てたのならば、この上ない幸せでございます。」


「あたしも本ばっかりじゃなくて実物をたくさん見たいわ。
この国で見られるものも、外国でしか見られないものも。
その時はパーシバルが連れてって教えてね。」


「はい、喜んでお嬢様!
私にお任せ下さいませ。」


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