マイティガード


「……………。」


彼はアネリを見ている。

だが目は、笑ってはいなかった。



――どちゃっ



鈍い水音を立てて、パーシバルが血の海に倒れ込む。

額から更に流れ出す大量の血が、新たな海を広げていた。



「………………。」

アネリは、パーシバルの頭に手を乗せる。


乗せて、



「…………ぱ……、


…パー、シ…、バル……。」


震える声で名を呼んだ。




パーシバルは、答えない。



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