マイティガード
驚きが二重、三重にもなる。
体の痛みも忘れてしまうくらいに。
マドックはパーシバルを…正確にはパーシバルの額の穴を見つめながら、
「…なぜ……、なぜ、生きてるんだッ!?」
戸惑いを隠しきれず、叫ぶ。
「……本当に心外です。
この程度のことで私が死ぬはずがないのに。
お嬢様の護衛である私が、この程度の怪我で。」
ツゥ…と、額の穴から一筋の血が流れ、パーシバルの頬を濡らす。
それでも彼は顔を歪めなかった。
冷たい冷たい眼差しでマドックを蔑むように見つめている。
その姿は心無き殺人鬼にも見え、
感情の無い、ロボットのようにも見える。
「…………ロボ、ット……?」
マドックは自分の脳裏に浮かんだ無意識の単語に、何か引っ掛かりを覚えた。