マイティガード
マドックに向かって皮肉の笑顔を送るアネリ。
彼女の小さな手を引いて立たせると、パーシバルはさりげなくアネリとマドックの間に立ち塞がる。
落ち着いた面持ちの少女と、傷をものともしない護衛。いつもの光景が完成した。
「遅れてしまったこと、どうかお許し下さいませ…。
お嬢様が連れ去られた後に、私を機関銃(マシンガン)で撃ったデボンを捕まえてまいりました。」
あの時デボンは窓の外に待機していた。
奴の銃弾を甘んじて受け、死んだと思わせ油断させたところで捕らえに向かったのだ。
…ただ、
「…私の額を撃ち抜いたのは、そこのマドック刑事でございますが。」
荒々しいマシンガンの中で額を撃った弾の精度だけは完璧だった。
あれは銃の扱いに慣れている人間の仕業。
デボンにできるはずがない。