マイティガード
パーシバルの唯一の疑問。それは本来なら機械には決して見られないものだ。
「私達マイティガードには“感情”というものが備わっていません。“痛み”もです。
本来感じるはずのないそれらを、あたかも感じているように振る舞っているだけ。
…少なくとも、初めの頃はそうでした。」
―――初めの頃は、恐怖も不安も、喜びも楽しさも、周りから“そう見える”よう振る舞っていた…。
―――ですが、
「……ですが私は違う。
…アネリお嬢様と出会い、お傍に仕えるうち、感情が…個性が芽生えてきました。
お嬢様に名を呼んでいただけることが“嬉しい”。
お嬢様とどこかへ出掛けたりお世話をするのが“楽しい”。
お嬢様をお護りできる自分の力が“誇らしい”。
…アネリ様を護るために造られた私ですが、“命令”だから護るのではありません。」