マイティガード
ダブル・リミナリティ
パーシバルとアネリの瞳に、強い決意が宿る。
絶対にマドックは逃がさない。奴に殺される気も毛頭ない。
そして、
「お嬢様、私の傍を離れませんように…。」
「ええ、護ってね。」
「命に代えても。」
“もう互いに離れない。”
「マドック刑事、最後に聞かせて。どうする?降参する?
別に降参してもいいわよ。
散々計画がめちゃくちゃにされたまま、リトル・レッド社への復讐を中途半端に終わらせてもいいのなら。」
「…………ッ!!」
アネリの挑発がマドックを的確に刺激する。
マドックは右腕をだらりと下ろすと、左手で拳銃を取り出し構えた。
今まで扱っていたのは右手。
だが利き腕じゃない左手で持っていても、銃はまったくぶれることがない。
さすがの腕前。
これでオドワイヤーとパーシバルの急所を一撃で仕留めたのだから、恐ろしい男だ。