マイティガード
―――お嬢様…っ、お見苦しい姿を晒すこと、お許し下さい…!
「…がっ……!!」
信じられなかった。
パーシバルはとっさに大きく口を開け、飛んできた手榴弾を真っ直ぐ胃の中に送り込んでしまったのだ。
今まで手榴弾を食べた人間なんて見たことがない。
そこにいた全員が目を疑う中、パーシバルは両手で口を押さえる。
――ズン…ッ!!
直後に胃の中から鈍い音がした。
それが手榴弾の爆発だということは言うまでもないだろう。
パーシバルはゆっくり手を離す…。
「……あぁ、なんということでしょう…。
お嬢様のお毒見用に食べた料理が消し炭になってしまいました…。」
口の端から黒い煙を立ち上らせているが、パーシバル自体は無事だった。
被害があったといえば胃の中に収まっていた食べ物くらい。
外部もそうだが、一体彼の内部はどうなっているのだろう。