マイティガード



「……ぁ、あ……ッ!」


銃弾も無駄。
手榴弾も無効果。

頭を撃っても致死量の血を流しても死なない。


「……なん、なんだ…っ…!」


マドックは、これ以上この“怪物”を殺す手段が思いつかなかった。



「…ば、化け物…ッ!!!」




焦点が合わなくなってきた目で、パーシバルに酷い軽蔑の視線を向ける。


―――私が復讐を誓った相手は…リトル・レッド社は…っ、おぞましい化け物だ…!悪魔だ…!!


「…化け物がッ!!!」



狂ったように叫び、マドックはその場に這いつくばって、たった今投げ捨てた拳銃を取りに向かった。


「…っ、ひッ、…ヒィッ…!!」


だが今度は銃身が大きく震えている。
デボンの時以上の恐怖と動揺が、彼を襲っているのだ。


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