マイティガード
――ちゃりんっ
「お二人さんご乗車~。」
市場へ出向き食べ歩きをすることはプランとして入っていたが、挙げ句二人で観覧車に乗ることになるとは予想外だった。
観覧車は、二人掛けのベンチが剥き出しで吊されているタイプで、安全バーはあるものの地上からの高さはそれなりにある。
「………う…。」
観覧車どころか遊具自体に乗り慣れていないアネリは、恐々とベンチに座った。
「…パーシバル、これ高くなるの?あたし達、落ちない?」
いつも凛々しく、悪くいえば尊大なアネリの口からそんな弱気な台詞。
パーシバルは、周りをキョロキョロ見回している彼女に見えないように悶絶した。
「…ご心配は無用でございますよ。何があろうとお嬢様は私がお護り致します。」