マイティガード
そう頼もしく誓ったパーシバル。
その言葉を信用し、アネリはなんとかベンチの中に収まる。
時折、下を恐る恐る覗き見ては「ひっ」とか「きゃっ」とか声をもらす。
本当に珍しい光景だ。
二人の座るベンチが頂上を越え、下りに差し掛かった頃…、
――ギ…、ギギイィ…。
どこからともなく、金属のひしゃげていく音が聞こえてきた。
「…?」
何事だろう。
もう何度目かも分からないアネリのキョロキョロ。
その目がパーシバルに向かった時、
――ガコンッ!!
「きゃっ…!!」
観覧車が突然急停止し、その衝撃で二人が乗っていたベンチの片側が、支えの金具から外れてしまった。
それはアネリが座っていた側。
重力に逆らえず、アネリはベンチの下へ投げ出される。
「お嬢様っ!!」