マイティガード
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人目を逃れた二人がやって来たのは、この町一番の絶景を誇る高台。
市場も観覧車もすべてを一望できるスポット。
頬を撫でる風を存分に堪能して、
「はぁっ…!」
アネリは大きく溜め息を吐いた。
「いかがされましたか?」
悩み事だろうか。
パーシバルが不安げに訊ねると、アネリは逆にとても清々しい顔で。
「…不思議よね。
休暇で来たはずの別荘で事件に巻き込まれて、使用人も殺されて、皆やあたし自身も危ない目に遭ったし、パパと一緒にいるためのお願いも全部パーになっちゃったのに、
あたしすごく満足してるの。」