マイティガード
体に感じる風が気持ち良い。
観覧車に乗った時の、ほんの少しの恐怖と確かな期待。
初めて出店のお菓子を食べたあの何とも言えない感覚。
そして、隣に立つのは相変わらずのパーシバル。
「あたしが本当に心から楽しめるのは、パパと一緒にいる時だけだと思ってた。
…でも今はね、隣にいるのがパーシバルで、すっごく嬉しい。
二人とも無事に生き延びて、こうして一緒にお散歩するのがとっても楽しい。とっても…。」
両手をぎゅうっと握りしめる。
心臓がドキドキとうるさいくらいだ。
だがそのうるささも、今はとても心地好い。
「パーシバルは?
あたしと一緒にいると、楽しい?」
興奮さめやらぬ様子で、アネリはパーシバルを見上げた。