マイティガード
こん、こん、こん
他の部屋より質素なドアの前で、軽いノックを3回。
するとすぐに中から「どうぞ」と許しが出た。
「おはよう。パーシバル治った?」
ひょっこり顔を出したアネリの先には、
「お嬢様!
申し訳ございません、お支度のお世話に向かえず…
ああでも、髪を下ろされたお嬢様も可憐でございます…!」
昨日と比べて随分と顔色の良いパーシバルが、丸椅子に腰掛けていた。
「やれやれ。治療は済んだが、あまり無理してはいかんよ。
こうしょっちゅう手術続きではわしの身ももたん。」
パーシバルの前に座る、白衣姿に白髪頭の老年医者は、オドワイヤー医師。
ウォーロック家専属のドクターだ。