マイティガード


「パーシバル、怪我はどう?」

「はいお嬢様。お優しいお心遣いに感謝致します…。」


パーシバルの恭しい前置きもいつものことだ。


「治療のおかげでもう問題ございません。
本日からまたお嬢様の護衛(ガード)としてのお役目を務めさせていただきます。」


そう答えるパーシバルの顔はなんだかいつも以上に明るく見える。

本当に一晩で全快したようだ。

アネリには不本意だが、こういった場面ではオドワイヤーの手腕を称賛する他ない。


相変わらずのツンとした顔のまま、


「オドワイヤー、ありがとう。」


アネリは心から素直にお礼を告げた。


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