マイティガード


「アネリさん、パーシバルさん。
食事にしましょう。長丁場になるかもしれません。」



マドック刑事が声をかけた時、アネリは机に向かって本を読み、パーシバルは彼女の斜め後ろに黙って控えていた。



「……………。」

アネリは栞を挟むことなく本を閉じると、メイドがテーブルに食器を並べる様子を横目で見て、


「呆れた。
警察の人が傍にいると、やっと時間通りにご飯を運ぶのねあなたは。」


突然、そう悪態をついた。



「…………っ。」

メイドの動きが一瞬止まり、


「…あ、アネリさん?」

マドック刑事は聞き間違いかと自分の耳を疑った。


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