惣。
「いつも…そうやって血を流すのか?」
時間が経ち赤茶色に染まった穂群を見る。
「大抵はな…」
「…今までも…こうして厄を受けて来たのか?」
病院へ行こうと言ったが、良い返事をしない穂群の為に惣が手当をする。
「衣野の血を引く者を危険に晒す訳には行かぬからな…」
「とりあえず…傷の手当はさせろよ?不死身でも痛みは感じるんだろ?」
「ああ…感じる…だから…染みるのが嫌だ…」
思いも寄らない穂群の答えに惣は呆れる。
「子供じゃないんだからな!早く見せる!」
渋々と腕を差し出した穂群の傷に手当を施す。
「いたっ…」
小さな声を出して穂群は耐えていた。
「ほら…肩も見せろよ…それで終わるから…」
「…しなきゃダメか?治癒力は高い方だが…」
「それは穂群だからだろ?普通なら麻酔して、縫合、輸血したっておかしく無い出血量だぞ?」
「そうか?」
そう言うと惣の前にも関わらず、スルスルと式服を脱いだ。
「なっ…穂群!全部脱がなくても…」
「何を今更恥ずかしがる?良く風呂に入れてやっていたのに…」
「そうかも知れないけど…」
手近にあったシャツを掛けてやろうとした惣は手を止める。
「…どうした?治療は無しで良いか?」
穂群が淡い期待にかける。
「お前…身体中が傷跡だらけじゃないか…」
「ん?まぁ…こんな生業をしておるとな…」
気にする様子も無く自分の身体を見る穂群に、やっとシャツを掛けてやった。
「お前の目的は何なんだ?」
「目的?」
「そうだ…式神なんて…要は使い捨てだろ?護符で書かれてる…さっきみたいに握りつぶして燃やして終わり…」
肩の治療をしながら惣が聞く。
思った以上に傷は大きい。
「…もう…忘れたな…」
これが…
少し考えてから、穂群が出した答えだっ
た。
時間が経ち赤茶色に染まった穂群を見る。
「大抵はな…」
「…今までも…こうして厄を受けて来たのか?」
病院へ行こうと言ったが、良い返事をしない穂群の為に惣が手当をする。
「衣野の血を引く者を危険に晒す訳には行かぬからな…」
「とりあえず…傷の手当はさせろよ?不死身でも痛みは感じるんだろ?」
「ああ…感じる…だから…染みるのが嫌だ…」
思いも寄らない穂群の答えに惣は呆れる。
「子供じゃないんだからな!早く見せる!」
渋々と腕を差し出した穂群の傷に手当を施す。
「いたっ…」
小さな声を出して穂群は耐えていた。
「ほら…肩も見せろよ…それで終わるから…」
「…しなきゃダメか?治癒力は高い方だが…」
「それは穂群だからだろ?普通なら麻酔して、縫合、輸血したっておかしく無い出血量だぞ?」
「そうか?」
そう言うと惣の前にも関わらず、スルスルと式服を脱いだ。
「なっ…穂群!全部脱がなくても…」
「何を今更恥ずかしがる?良く風呂に入れてやっていたのに…」
「そうかも知れないけど…」
手近にあったシャツを掛けてやろうとした惣は手を止める。
「…どうした?治療は無しで良いか?」
穂群が淡い期待にかける。
「お前…身体中が傷跡だらけじゃないか…」
「ん?まぁ…こんな生業をしておるとな…」
気にする様子も無く自分の身体を見る穂群に、やっとシャツを掛けてやった。
「お前の目的は何なんだ?」
「目的?」
「そうだ…式神なんて…要は使い捨てだろ?護符で書かれてる…さっきみたいに握りつぶして燃やして終わり…」
肩の治療をしながら惣が聞く。
思った以上に傷は大きい。
「…もう…忘れたな…」
これが…
少し考えてから、穂群が出した答えだっ
た。