危険なスキ ~不良くんのお気に入り~
構わないでほしいのに
次の日、登校した私が自分の席で見たものは、私の机に腰かける西園寺くんだった。
「よぉ、寺島」
彼は楽しそうに手を振る。
私は動揺しながら、恐る恐る席へと向かった。
「………」
私が席に近付くと、西園寺くんは机から退く。
けれど、私が椅子に座ると私の机に手をついてこちらを見た。
「今日は何も言わねーのか?」
「……『お早う』と言えば気が済むの?」