危険なスキ ~不良くんのお気に入り~
「何で、避けるんだよ」
明らかに怒っている目が私を捉えた。
「ご、ごめんなさい」
「謝って欲しいワケじゃねーよ。避けた理由が知りたいだけだ」
理由と言われて、私は思わず黙ってしまう。
「―――昨日の事か」
西園寺くんはため息をつく。
「そんなに嫌だったんなら、悪かったな」
久々に彼の気弱そうな表情を見る。
西園寺くんの言葉に、私は慌てて首を横に振った。
「違うの、そうじゃなくて……」
「じゃあなんだよ?」
「あの、ね」
少しの沈黙の後、私は言った。
「西園寺くん、私の事どう思ってる?構って面白いだけの存在?それとも……少しは女の子として見てくれてる?」