危険なスキ ~不良くんのお気に入り~
「―――へぇー。寺島さんの方から告白したんだぁ!意外!」
「そ、そう?」
「うん。玲ちゃんったらヤンキーだし、怖がってた寺島さんが告白なんてビックリ!」
話を聞いたカノコさんは目を大きく見開いてそう言った。
実を言うと、カノコさんを西園寺くんの彼女と間違えた話はしていない。
だってそんな事本人には言えないよ。
「ね、ね!それで?続き聞きたい!」
カノコさんに続きをうながされて、私は話が長くならない程度に今日までの事を話した。
カノコさんと話終えた後、西園寺くんの所に行くように言われて私は居間に戻った。
「……西園寺くん?」
声をかけると、テレビを見ていた彼が私に気付く。
「寺島、夏乃子は?」
「部屋にいるって。西園寺くんが待ってるだろうから行ってきてって……」
何だか恥ずかしくなって語尾が小さくなる。