危険なスキ ~不良くんのお気に入り~
私は何も出来なくて
―――あれ?ここどこなんだろ。
ぼんやりと目を開けて見えた景色は、薄暗い部屋。
何だか、ソファーみたいな所に寝ている感触がする。
腕が後ろで固定されているみたい。
そのうち頭がはっきりしてくると、今の状況に至るまでの事を思い出してきた。
そうだ、私……さらわれたんだ。
―――それは、朝の登校時の事だった。