危険なスキ ~不良くんのお気に入り~
その気持ちは弱味
その日は日曜日で、学校はお休み。
私は、西園寺くんのお迎えがない事をちょっと寂しく思ってしまって、自分自身に驚きを感じる。
「ちょっと、買い物行ってくるね!」
私はお母さんにそう声を掛ける。
「気をつけてね!」
「はーい」
歩くのに楽な靴を履いて家を出る。
行き先は、お店がたくさん集まる駅前。
可愛いノートや新しいシャーペンを見たくて、文房具屋へ入った。
「今度は何にしよう」
可愛いノートを集めるのが趣味なので、時々新しい物が入荷されていないか探すのが楽しかったりする。
「あ、これ可愛いな」
夢中になって見ていると、裏の手帳コーナーから声が聞こえてきた。