危険なスキ ~不良くんのお気に入り~
そして月曜日の朝、私は少し憂鬱な気持ちのまま玄関のドアを開ける。
そこには、予想通りにあまり見たくない顔が見えた。
「おはよう……」
「おう」
眠そうな西園寺くんはいつもと変わらない。
私は、無言で彼の前を通り過ぎると歩き始めた。
私が黙ったままだからか、ただ西園寺くんが眠いからなのか、私達はしばらく静かに通学路を歩く。
そのうち彼の友人達がいつもの様に合流し、気が付けば学校に到着していた。