危険なスキ ~不良くんのお気に入り~
教室に入っても無言のままでいると、西園寺くんは彼の友人達の所へ話しに行ってしまう。
私は、そっとため息をつきながら自分の席に着いた。
それから1時間目を終えて、2時間目が始まる直前に西園寺くんは私の所にやってきた。
「―――なぁ」
「……何?」
「何か今日は、機嫌悪くねぇ?」
「―――えっ」
ギクリと、私は身を固める。
空気に耐えられなくて、私は彼から思わず目をそらしてしまう。
「な、何でもないよ」
「……ふうん?」
西園寺くんは前の席から私の机に頬杖をついた。
そしてじっと私の顔を見る。