危険なスキ ~不良くんのお気に入り~
知らされた過去の傷
「はぁー……」
あの告白から数日、西園寺くんの態度は相変わらずなのだけれど、私は意識ばかりしてしまっている。
近くにいると落ち着かないし、いなければいないで気になってしまう。
ただ怖かった時はじっと我慢出来たのに、今は逃げたくて仕方ない。
今朝も、
「―――あ?もう行き帰り送らなくていいって何だよ」
「えっと、ほら、あれから結構経つし、もう大丈夫なんじゃないかな……って」
詰め寄られて、思わず2歩3歩下がってしまう私。