キミの隣で想うコト
「よっ!」

「おぅ♪」

「お邪魔しまーす。」


ある日の夕方、私は知哉のアパートを訪れた。

今日は皆でタコ焼きパーティーなのだ。


「千明は?」

「そう焦らんでよ。千明は用事あってちょっと遅れるだけだから。もぉ~どんだけ会いたいのよ。」

「なっ、そんなんじゃねぇし。」
動揺した口調だ。

「バーカ。バレバレだからっ。」そう言って、私は笑う。

「なんかムカつくわぁ…。」

「はいはい、すみませんねっ。ってか、今日他誰か来るの?」

「あ~洋介と駿呼んだわ。」

「あっ洋介来るんだぁー。」

洋介も同じサークルの仲間だ。


「あいつタコ焼き器持ってくるって~。」

「実家住みだから持ってるんか。洋介ナイス~♪」

「多分もうちょっとで来るはずだわ。」

「そっか。ってか、駿って前会ったよね?」



何となく記憶に残っている二人…。


「あっあの青のパーカーの人?」

「違うよ。それは、隼人。」

「そっかぁ~。」

「なにお前、残念そうな顔じゃん。隼人がよかった?」にやつく知哉。

「別にそんなんじゃないって。」


残念というか…
隼人があの日、優しくしてくれたのはしっかり覚えてて、だからもう一度ちょっと会いたかったなぁ…。
そんなふうに思った。
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