キミの隣で想うコト
しばらくして。

「着いたよ。」

「…うん。」

少し細い道。
そんなに高い所じゃないけど、車の窓から見えたのは、夜景だった。

「こんな場所あったんだ~。」

「うんうん、あんま遠くない場所なのに、結構綺麗っしょ?」

「うん。なんか癒される。」

「ちょっとは元気出た?」

「えっ?」

「明らか元気なかったでしょ。」


ばれてたか…。


「まぁね。でも、飲んだし、夜景見れたし、もう大丈夫。」

「よかった。」


英成の手が私の頭をなでなでする。

「あのー子供みたいなんですけど。」

「俺よりは子供でしょ。もっと甘えれば?」


そう言われたのは意外だった。

私は普段から仲良い友達には、自然と甘えてばかりだったから。

英成は年上なのに、そういや甘えたりとかしたことなかったな。


「うん…ありがと。」

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