キミの隣で想うコト
「ふ~ん。」
わざと笑いを含めて千明のほうを向く。
「なにその顔ー?」
「いや~なんでもないでーす。」
「ちょっとぉ…笑ってるでしょ?」
「笑ってないよ?」
もぉ…と少し顔を赤くしている。
そんな千明を見てると、可愛らしいなと思う。
同性の私から見ても、千明は綺麗だし、料理も上手だし、女の子として魅力的だと思う。
ただ、恋愛はいつも失敗続き。
好きになる男が悪すぎた。
浮気されたり。
遊びの付き合いだったり。
男運がないとゆうか。
だけど今度は…。
今度千明が好きになったのは、同じ大学の知哉。
知哉は、私と千明と同じサークルの仲間。大学に入った頃から、すぐ友達になり、遊ぶことも多かった。
千明本人はまだ好きだとは認めていないが、知哉からの1年かけた猛烈アタックが、最近になって効いてきている。
知哉といるとき、嬉しさを隠し切れていない。
千明が好きになるのは、いつも年上の人ばかりで、同じ学年の知哉は恋愛対象外だったのだ。
だけど、知哉の頑張りがやっと千明に伝わってきた。
そんな二人を見て、私まで幸せな気分になる。