あなたに届きますように…。上
美希か琴が

「いったい誰がやったん」

って言ってた。でも誰がやったかなんて

考えなくても答えは出てた。

こんなことをする人、する理由のある人は1人しか居ないから

その日は自転車で帰れなかった。傘もなかったから

公衆電話から迎えを呼んで、屋根がある場所で待ってた

周りの音を書き消すほどの大雨なのに私の怒りは消してくれない

直接、文句を言いにいけばいいのかもしれない

でもあいつの怖さは自分がよく知ってる

喧嘩してあいつに勝てるわけがなかった。

絶対に殴りあいになるのはわかってた、だからなにもしない

そんな事を考えていたら父さんが迎えに来てくれて

自転車も一緒に持って帰った。

次の日になってもヘルメットは水を含んで重たくなっていて

乾いた様子は無かった。朝から父さんに送ってもらい

学校に着いてすぐ職員室に向かった

昨日の出来事を話した。また先生からはなにもしないように

念を押された。そんなに何かしそうにみえる?って思いながら

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