あなたに届きますように…。上

いつもの外練の時、美希と外周を走っていた。

あと2~3周で終わりそうなとき、丁度3年生が下校中だった

私と、美希は普通に挨拶をして通りすぎようとした。

3~4人居た先輩の中の一人が声をかけてきた。

その先輩はバレー部を途中で辞めた先輩だった。

「ねぇ、なんでこっちゃん辞めたん?」

私達は足を止め先輩たちの方を向き

「練習についていけないって聞きました」

私達は琴に聞いた通り答えた。なのに先輩は

「ふーん。お前等がいじめたけーやないん?」

って聞いてきた。私と美希は「知りません」と答えて

軽く会釈して、また走り出した。後ろから先輩達の笑い声と

「こっちゃんかわいそー」って聞こえて、私達はキレた。

先輩たちはもう居なくなってたけど、美希が

「うざくない?つか3年だって、いじめで辞めとるやん」

「思った。つか途中で辞めた奴に言われたくないわ」

本当は、琴が私達の態度が原因で辞めたことくらい知ってる。
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