スピン☆オフ
今度はあたしが困惑。


「なに?!」


「尚吾さんに許せない女がいるから、襲って来いって言われたんです。それで写メ見たんですけど、似てたんで間違えました。」


…なるほどね。


そういう事だったのか。


あの尚吾って男、ホント最低男じゃん。


それなのに頼ろうとしたあたしがバカだった。


頼ったらそれこそ何されるか…。


考えただけで恐ろしい。


「もういいよ。」


呆れた声になってる。


「でも…。尚吾さんに…。」


怯えて震えてる男。


地面に膝をつきしゃがみ込むと、男肩をポンと優しく叩いた。


「アイツが悪いんだし。詳しく話し聞かせてよ。それでチャラって事で…。」


「はい…。」



泣きそうな声で返事をすると、安心したかのように顔を上げた。











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