スピン☆オフ
全てが嫌になって、何もかも忘れてしまいたい。


必死に自分に暗示を掛けて忘れるしかない。


今はそんな事より霧生を探さなきゃ。


気持を切り替えると同時にベッドからムクッと起き上がると、着替えてメイクして急いで駅に向かった。


ギリギリ窓口はまだ開いている。


「すいません。…新幹線の切符。」


---行き先は霧生の実家。


実家にいるとは思えない。


だけど霧生の連絡先とか知ってるだろうし。


今のあたしは逃亡者状態だから。


いつお兄ちゃんに捕まるか分らない。


尚吾にも、また刺客を送り込まれるか分らない。


全てから逃げて、霧生を探さなければいけないから。


もう思いつく限りの事をするしかない。


何か手がかりがあればいい…。


祈るような気持で最終の新幹線に乗った。


新幹線に乗って、2時間経ったかな?


ホームに降り立つと、駅の外は真っ暗闇。


改札を出て時刻表を見た。


霧生実家まで、ここから乗り継いで45分。


最終電車はない。


夜遅くに行っても悪いし、今日はこの辺りで泊まるかな。


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