スピン☆オフ
さっきは気付かなかったけど、空一面に広がる満天の星空。


星座なんて分らないけど、チカチカと輝く星に心が奪われた。


こんな星空は実家でも冬くらいしか見られない。


今いる街は星なんて全く見えないし。



ゴッチン!!!!



ものすごい音と共に、鋭い痛みが口元を走った。


星を見てて電柱にぶつかったのだ。


「いったぁ~い!!」


口元を両手で押さえながら地面にうずくまった。


「もう、なんなの?この電柱!!」


八つ当たりもいい所。


痛みを堪えながら、今日泊まるホテルを探し歩き始めた。



…深夜1時過ぎ。



知らない土地でどうやってホテルを探そうか?


タクシーすら走っていない、この田舎町で。


新幹線降りてタクシーもないなんて…。


あたしの地元と、あんまり変わらないかも…。


なんて少し鼻で笑ってしまった。


駅から歩くこと30分。


やっと一軒のコンビニを発見した。

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