スピン☆オフ
コンビニの店員さんにホテルを聞こう。


さすがに、田舎のコンビニ。


深夜には誰もいない。


店員さんもレジ奥で寝ているのか?


「これじゃ、万引きしたい放題じゃん?!」


小さくつぶやいた。


お腹もすいたしおにぎり2つ。


鮭と明太子マヨネーズを手に取るとレジに向かった。


「すいません!!」


大きく叫ぶと、レジ奥から店員さんが慌てて出てきた。


「いっ…いらっしゃいませ。」


寝ぼけ半分の店員さん。


「あの、この辺にホテルありませんか?」


「ホテルですか?!」


おにぎりを袋に入れながら、寝ぼけた顔で首をかしげている。


「会いたい人を探しに来たんだけど、終電なくなっちゃって。」


「あぁ~。この辺は、ビジネスホテルまで結構歩くよ?タクシーだと、10分かかるかな?」


「…そうですか。」


さすがに野宿は気が引けるし…。


どうしようか迷っていた。


「…よかったら、家貸しましょうか?」


恐る恐る店員が聞いてきた。


「えっ?お兄さんの家ですか?!」


眉間にシワが寄る。


だって、いくら泊まる所がないって言っても、見ず知らずのコンビニ店員の家になんか泊まれない。


それこそ、ヤラれちゃいそうだし。
< 115 / 298 >

この作品をシェア

pagetop