スピン☆オフ
「最近は、オレは使わないし…。」


潤んだ目で、あたしを見てる。


「あたし、ヤルんだったら秀がいいわ。」


冗談で返した。


「…そうか。……残念だった。やる気なさそうな顔して言われると、義務っぽくなるからやりたくないんだよね。」


秀も冗談で返してくる。


秀の隣でなだれてる女の子も、あたしを襲った名前も知らない男の子も、みんな笑ってる。


それなのに、尚吾がひとりビールを飲みながらふて腐れてる。


「やっぱり、ホテルで何かあったんだ…。」


ブツブツと独り言。


「あったら、やるんだったらなんて言わないだろ?大体、ショウゴンの大事な人だろ??」


諭すような秀の口調。


「えぇ~、私だったら尚吾君とも、エッチしたいけどな?」


秀の隣の女の子が、尚吾を見る目がハートになってる。


「何だよそれ?」


笑いながら女の子の顎を持つと、優しくキスをする秀。


「だって、秀は優しくて、尚吾君は激しいって話だよ?」


もう、女の子の目は秀にハートマーク。


「じゃあ、今日は激しくしてあげようか?」


女の子の耳元で囁くと、本当に激しくキスをし始めた。


やり始めちゃったし…。


こんな所でやるなよ!!!!


居たたまれなくなって、ソファから立ち上がった。


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