スピン☆オフ
ピッタリとオデコをくっつける。


「好きじゃなかったら、探さないし心配なんかしないよ。いつもオレの事を考えてて、泣くほど嬉しかったんだろ?オレに会えた事が。」


小さく囁いた。


「そ…そうだけど…。」


慌てる口調のあたし。


「それを、恋って言うんだよ。」


ニッコリと微笑んだ。


「………。」


もう、言葉なんかでなかった。


心の奥深くに、グッサリと何かが刺さった。


痛いとか、苦しいとかじゃなくて。


スパンッ!!!


って、スッキリするような感覚。


「好きって、ちゃんと言ってごらん?」


甘い口調で囁いた。


心臓から送り込まれる血液は、フルスピードで全身を駆け巡ってる。


「…あたしは……それより、霧生はどうなの?こんなに優しくしてくれて…。急に、そんなこと言うなんて。」


恥ずかしくなって、答えを逸らした。


「チワワが、ちゃんと言えたら教えてあげる。」


焦らすように言う霧生の口元が笑ってる。


「霧生って、そんなにイジワルだった?」


どうしていいか分らず、プックリ膨れる。

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